1等座席と2等座席の違い~ICE編~
日本の旅行会社に鉄道チケットを卸して続けて20年以上、 そんな鉄道マニア 白川純 がお届けするヨーロッパ鉄道シリーズ。
今回はドイツの高速列車ICEの座席のお話です。
2等座席
2等座席はオープンサロンタイプの通路挟んで2席+2席に座席が整列しているエリアとコンパートメントタイプ(個室)になっているエリアがある。
座席をぎっちり詰め込んでいるので座席の設置個所が窓の位置に配慮されていないので景色の妨げとなる柱の位置を避けた座席を選択することが最重要ポイント。
ヨーロッパ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』で申込むと、景色の妨げとなる柱の位置を避けたお勧め座席の回答をもらえます。
1等座席
1等座席もオープンサロンタイプの通路挟んで1席+2席に座席が整列しているエリアとコンパートメントタイプ(個室)になっているエリアがある。
他人と相席にならない一人掛け座席があるのも1等座席の特徴。2等座席に一人掛け座席がある種類のICEもありますが、あったとしても1席か2席しか設置されていない。
二人旅においても固定テーブル付の一人掛け座席の向かい合わせを確保すると他人と相席にならない二人だけの座席になるのでお勧めです。
荷物置場近くの座席
荷物は基本座席の上の荷棚に置きます。ただスーツケースなど大きめの荷物を置ける荷物置場が列車内に設置されております。
荷物置場が車両中央に設置してある機材もあり荷物の盗難など心配な方は荷物置場近くの座席をお勧めします。
2等座席においては荷物置場がすべてのICEに設置されております。
一部のICEには1等車両に荷物置場が設置されておりません。その場合、テクニックとして背中合わせの座席の間などの“デッドスペース”を活用。
ヨーロッパ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』で申込むと、空席があれば荷物置き場近くのお勧め座席の回答をもらえます。
幼児用コンパートメント
2等座席には赤ちゃんが泣き止まなくても周りの乗客に迷惑がかからない幼児用個室があります。
私の子供達が小さい時、JRにもこんな座席があればどんなに親のストレスが軽減されたことか。
運転台後ろのVIP座席(パノラマ座席)
ICE-TとICE3-403とICE3-406の3つの機材には、運転席のすぐ後ろの展望座席(VIP座席)が設置されております。
このVIP座席は2等車両にも1等車両にもあります。
ICE-T機材は前後2列、ICE3機材は前後3列あります。
チケット手配時に狙うのはもちろん最前列。
鉄道好きには非常に魅力的なのですが、弱点が3つあります。
- 運転席と座席の間のガラスの壁は高機能で曇りガラス機能があります。運転手が安全運転上に影響があると判断したら曇りガラスになってしまうかも。
- 進行方向が未発表。先頭車両であれば運転しているところが見れるのですが、最後尾の可能性もあり。ただ最後尾からの景色も私は好きです。
- 列車に連結機能があります。新幹線の「はやぶさ」と「こまち」の連結と同じように連結部分になる可能性あります。
ヨーロッパ鉄道チケットセンターで手配依頼すると、鉄道マニアのスタッフの経験上から2番と3番はどちらであるかを予想することは可能です。
ただ、確約ではありません。
自転車の予約
2等座席(ICE4のみ)に自転車置場があります。事前予約が必要。
ICE4以外の列車には自転車置場がありません。ただ、折り畳み自転車は手荷物扱いで無料で持ち込めます。折り畳みできないタイプの自転車はこのICE4機材のみしか乗車できません。
ヨーロッパ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』で申込時に、申告事項欄に“折り畳みできない自転車を持込希望”と入力しておくと、通常の座席予約とは別に自転車の予約も一緒に予約してもらうことが可能です。