ユーレイルスカンジナビアパス

日本の旅行会社に鉄道チケットを卸し続けて20年以上、そんな鉄道マニア 白川純 がお届けするヨーロッパ鉄道シリーズ

今回はユーレイルスカンジナビアパスのお話です。

適用国&特典

 適用国はノルウェー・スウェーデン・フィンランド・デンマークの4ヵ国

 適用範囲(鉄道路線)とは別に、船・バス・登山鉄道などの交通機関の割引や観光ツアーの割引などの‟特典”があります。

 下記の国名をクリックすると各国の特典の詳細を確認できます。

1. ノルウェー 3. フィンランド
2. スウェーデン 4. デンマーク

 

ユーレイルパスを買う前に

料金の種類

 料金設定は下記の3つ

  • 大人料金(28才~59才)
  • シニア料金(60歳以上)
  • ユース料金(27才以下)

※子供(11歳以下)は大人1名につき2名まで無料。3人目からの子供はユース料金を適用。

※2等料金のみ(1等料金の設定なし)

日数の選択

 フレキシータイプ(飛び飛びで使用できるタイプ)で下記の5つ

  • 3日間(有効期間1ヶ月)
  • 4日間(有効期間1ヶ月)
  • 5日間(有効期間1ヶ月)
  • 6日間(有効期間1ヶ月)
  • 8日間(有効期間1ヶ月)

 ここで重要なのは今は昔と違って”ユーレイルパスさえあれば乗り放題”という時代ではないという事。

 日数計算を間違って買ってしまったら楽しい旅行が台無しです。

 ヨーロッパ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』で申込むと、申込時点での列車予約の空席状況に応じてお勧めのチケットとお勧めのユーレイルパスの組み合わせで手配してもらえます。

ユーレイルパスだけでは乗車できない列車を知る

全席自由席列車

  • ユーレイルパスだけで乗車可能
  • 満席でも立って乗車可能
  • 必ず座れる確約ができない(座席予約不可)

任意予約列車

  • ユーレイルパスだけで乗車可能
  • 満席でも立って乗車可能
  • 必ず座れる確約ができる(指定券追加購入可能)

※例外:イギリスの任意予約列車に対してユーレイルパス所有者は必ず指定券の購入しなければならないという特別ルールがあります。

全席指定列車

  • ユーレイルパスだけでは乗車できない
  • 立って乗車することができない
  • 必ず座れることが確約されている(座席予約が必須)

駅窓口で座席予約をする場合

 ユーレイルパスの日数を余して帰国する状況に陥る危険性があります。

 日数を余したとしても返金はありません。

 座席予約時、下記のどちらかのチケットを購入(列車によってどちらか一つ決められています)。

  • 指定券
  • 特別専用チケット

 危険性があるのは特別専用チケットを必要とする列車に乗る時

なぜ日数が余ってしまうのか

  • Step1:特別専用チケットには様々な割引料金の設定あり
  • Step2:ユーレイルパス所有者は鉄道パス割引料金で購入可能
  • Step3:ただ各割引料金で販売枚数の制限がある(購入時、売切れの可能性が高い)
  • Step4:当日、鉄道パス割引料金が売切れの為、正規料金で購入しなければならない状況に陥る危険性あり
  • Step5:正規料金で購入した場合、その都度ユーレイルパスが1日分ずつ余っていきます。

日数計算で失敗しない為には

  • Step1:先ずは乗車する列車を決めて暫定的に日数を決める
  • Step2:鉄道パス割引料金の売切れをチェック
  • Step3:売切れの列車の乗車日数を減らして正しい日数を決める
  • Step4:特別専用チケット と ユーレイルパス を同時に購入

 もし当日現地にて乗車する列車を決めたい場合はユーレイルパスの日数を余すリスク覚悟しなければなりません。

 ヨーロッパ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』で申込むと、申込時点での列車予約の空席状況に応じてお勧めのチケットとお勧めのユーレイルパスの組み合わせで手配してもらえます。

使用資格

  • 日本人(日本国籍)は誰でも使用できます。
  • ヨーロッパに滞在していても日本国籍であれば使用できます。
  • 日本に滞在しているヨーロッパ国籍の方は再入国許可証を取得していれば使用できます。

ユーレイルパスの名前を間違ったら?

ユーレイルパスで夜行列車に乗る時の日付のカウント方法

おまかせ予約

おまかせ予約とは、列車の選択・座席の選択・チケットの組合せなどを鉄道マニアに全て“おまかせ”してチケットを予約したい方の申込方法です。