イタリアで進行方向を確約された座席に座る方法

日本の旅行会社に鉄道チケットを卸し続けて20年以上、 そんな鉄道マニア 白川純 がお届けするヨーロッパ鉄道の“奥が深い話”シリーズ。
今回はイタリア旅行で“移動”そのものを贅沢に楽しむのはいかがでしょうか。
航空券をファーストクラスにするという贅沢な願いは叶わなかったとしても、鉄道ではその願いを叶えることができます。
目次
イタリア鉄道で贅沢を極めるには

Frecciarossa1000機材エグゼクティブ座席
2018年現在イタリア鉄道(FS)所有の最新鋭高速列車は「FrecciaRossa1000」。
隣国フランスは高速化や輸送力を優先しているのに対して、イタリアは居住性にも配慮したワンランク上のエグゼグティブ座席が設置された高速列車FrecciaRossa1000という列車があります。
では、エグゼグティブ座席の切符を持っている人はどんなサービスを受けられるのか
列車に乗る前のワンランク上のサービス

Copyright ヨーロッパ鉄道チケットセンター
なんと列車に乗車する前から既にサービスが異なるのです。
本来、FrecciaClubという会員しか利用することができないFrecciaClubラウンジを無料で利用することができます。
このラウンジを利用できることだけでも混雑している駅おいては、かなりの優越感を体験できます。
FrecciaClubラウンジはイタリア国内の主要14駅にあります。
列車に乗った後のワンランク上のサービス
進行方向が確約できる座席
座席そのものが革張りの全席一人掛け座席である。イメージ的にはJRの東北新幹線“はやぶさ”のグランクラス“のような座席。
ふくらはぎの下までサポートするフットレスト付きで、更に180度回転機能が備えられている座席なので、イタリアで唯一進行方向を確約できる座席である。
乗り物酔いする方にとっては非常に重要な機能なのです。
気になる回転方法は肘置きを開けてそこにあるレバーを引き続けると座席が回転します。
飲食サービス

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シャンパンも含めた飲物サービスと食事サービスがチケット代に含まれている。

メニュー例
ただ、何時の列車にどんなメニューが配膳されるかが事前発表されていないのが弱点。
よって、食事サービスはあまり期待しすぎないように。
チケット購入時に注意すべきこと
前後便を確認する
イタリアの高速列車はFrecciaという名前が最初につく。
「FrecciaRossa」「FrecciaRgent」「FrecciaBianca」の3種類に分かれており、この贅沢な旅ができるのは「FrecciaRossa」のみ。
この贅沢な“移動”を楽しむ為にFrecciaRossaを是非、探してみて下さい。
更に、「FrecciaRossa」には500型と1000型の2つが存在し共にエグゼグティブ座席は設置されているが、180度座席回転機能があるのは1000型のみ。つまりイタリアで唯一進行方向で確約できるのがFrecciarossa1000型のエグゼグティブ座席。
希望する時間に1000型がなければ前後便に1000型が運行していないかを確認してみる
避けるべき座席

FrecciaRossa1000
1000型には10席のエグゼグティブ座席が設置してあります。
一人掛けの座席が通路を挟んで隣り合って座席が並んでいる。
その10席の中で4席は、進行方向によっては窓の位置が悪くなる座席がある。
折角、贅沢なサービスがある座席であっても車窓を楽しみにしている方はチケット購入時には窓の位置にも考慮してチケットを購入するのを忘れずに!
自分にあったチケットを安心して手に入れるには
結論からいうと鉄道マニアに手配してもらっちゃうこと。
ヨーロッパ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』で申し込むと、事前に希望をリクエストしなかったとしても盗難の心配を解決できる荷物置場近くの座席、景色の妨げとなる柱の位置を避けた座席、リクライニングしても気を使わない後ろが壁の座席など、“あなたには25号車の61番の座席がピッタリです!”というようにピンポイントでお勧めの座席を手配してもらえて、しかも一番安い切符の組合せで探してもらえます。