VYインターシティ

日本の旅行会社に鉄道チケットを卸し続けて20年以上、そんな鉄道マニア 白川純 がお届けするヨーロッパ鉄道シリーズ

今回はノルウェーの高速列車 VYインターシティ(旧NSBインターシティ) のお話

どこで走っているの?

VYインターシティは、路線によって愛称が付けられています。

  • ベルゲン急行:Oslo⇔Bergen
  • ソランデッド急行:Oslo⇔Stavanger
  • エストフォールド急行:Olso⇔Halden
  • ドヴレ急行:Oslo⇔Trondeheim
  • ノルドランド急行:Trondeheim⇔Bodo

3つの機材

VYインターシティには3つの機材が導入されております。

  • Type7型:時速160キロ
  • Type73b型:時速210キロ
  • Type73型:時速210キロ

予約は必要?

現在は全席指定列車になりましたので必ず指定券が必要です。たとえ満席時であっても立って乗車することはできません。

経験上、ベルゲン急行(Oslo⇔Bergen間)は当日満席状態で運行されることが多い列車です。フィヨルド観光周遊券『ノルウェーinナットシェル』を利用する場合は、周遊券を購入する前に指定券をいち早く確保すること。特に夏のシーズンは発売当日に指定券が売り切れてしまうこともあります。

ちなみに同じ線路上を走る在来線は予約必須ではないので指定券を追加購入しなくても乗車可能(必ず座りたい方のみ指定券を追加購入)。

通常座席とコンフォート座席の違い

2等コンフォート座席(左)     2等通常座席(右)

ノルウェー鉄道には1等車両を所有しておりません。よって1等乗車券というチケットも存在しません。

ただ、2等車両の中に 2等通常座席 の他に ちょっと贅沢な2等コンフォート座席 (新車が2020年1月~3月の間で順次導入)があります。

2等コンフォート座席は2等通常座席よりも座席がゆったりしているだけでなく、ドリンクバーも無料で利用可能です。

最大の魅力は料金。

ヨーロッパ鉄道チケットセンターで購入した場合での料金で比較すると

  • 1800円:2等通常座席
  • 2300円:2等コンフォート座席

500円だけプラスするだけで2等コンフォート座席にランクアップできます。

ちなみに2等通常座席も2等コンフォート座席もFree WiFi(ワイヤレスネットワーク:NSB_Interaktiv)にパスワードを入れることなく接続可能。

2020年から導入される新車のコンフォート座席(Pluss座席)

2020年01月~03月にかけて2等コンフォート座席が新車に入れ替わります。名称もPlussという表記に変わります。

コーヒー・ヘッドレスト・テーブル・コンセント・電子新聞(アプリ)が提供されます。

挽きたてのコーヒーが飲めるように新しいコーヒーマシーンも導入。

車窓を楽しめない座席の存在

ヨーロッパの列車は座席配置が窓の位置を考慮していない車両が多いです。VYインターシティも例外ではなく柱が車窓を邪魔する座席が存在します。

赤色で囲まれている座席は柱が邪魔しています

ヨーロッ鉄道チケットセンターの『おまかせ予約』申し込むと景色の妨げとなる柱の位置を避けた進行方向の座席を確保してもらえます。

おまかせ予約

おまかせ予約とは、列車の選択・座席の選択・チケットの組合せなどを鉄道マニアに全て“おまかせ”してチケットを予約したい方の申込方法です。